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ITIL 4 / Version 5 Foundation · Study Guide

ITILを理解するための解説

用語を覚える前に「なぜそう考えるのか」をつかむための読み物です。各章は、問題意識 → 考え方 → 具体例 → 試験での見分け方の順に進みます。最後の章に、答えを開閉できる場面問題があります。

このページは「用語を覚える」前に「なぜそう考えるのか」を腹落ちさせるための読み物です。各節は、問題意識 → 考え方 → 具体例 → 試験での見分け方の順に書いています。例はすべてこのノート用に作ったもので、原書の訳ではありません。

教材(Docの各タブ) 役割 使うタイミング
理解のための解説(このページ) 考え方とつながりを理解する 最初に通して読む
ITIL 4 全節ガイド 原書のどこに何が書いてあるかをもれなく確かめる 読んだ後に原書と突き合わせる
メインタブ(学習ノート) 試験に出る定義と対訳 試験前の見直し
ITIL 5 ガイドブック ITIL 5の差分 ITIL 4を理解した後

試験は「定義を知っているか」より「その場面でどの概念が当てはまるか」を問います。だからこのページでは、各概念に「これは何を防ぐためのものか」を必ず書いています。そこが分かれば、定義は後からついてきます。

01ITILは何を解こうとしているのか

一言でいうと、ITILは「IT部門が頑張っているのに、事業からは役に立っていないと言われる」というズレを埋めるための枠組みです。この問題意識を頭に置いておくと、以降の用語が全部その答え方として読めます。

よくあるズレ

  • サーバーの稼働率は99.9%なのに、営業は「月末に限って精算システムが遅くて仕事にならない」と怒っている
  • 問い合わせは全件「対応済み」で閉じているのに、同じ障害が毎月起きる
  • 新しいツールを導入したのに、誰も使わず元のエクセルに戻った

どれも、IT側が「自分の作ったもの」を基準に評価し、使う側が「自分が得た結果」を基準に評価しているのが原因です。ITILの第2章が output と outcome をしつこく区別するのは、このためです。

バージョンごとの「答え方」の変化

世代 当時の主な悩み 答え方 その副作用
ITIL V3(このノートでは背景としてのみ) 運用が属人的でばらばら プロセスを定義し、ライフサイクルの段階ごとに整える 手続きが重くなり、部門ごとに縦割りが生まれた
ITIL 4(2019) AgileやDevOpsとの衝突、縦割り 「価値」を中心に置き、プロセスより広い「プラクティス」と、柔軟に組めるバリューチェーンに変えた 抽象度が上がり、「何をすればいいか」が見えにくくなった
ITIL Version 5(2026、ガイドブックの説明) 製品開発と運用が別々に動く、AIの本格利用 製品とサービスを1本のライフサイクルで扱い、AIの統制を組み込む (評価はこれから)

ITIL 4を読むときの前提

  • ITIL 4は「こうやれ」という手順書ではなく、「こう考えれば、自分の組織に合うやり方を作れる」という考え方の枠組みです。だから本文には「例は規範ではない」「組織に合わせて調整する」という断りが何度も出てきます。
  • 試験でも、「必ずこの順番で行う」「すべての変更を委員会が承認する」のように硬直的な選択肢は、たいてい誤りです。柔軟性、価値、協働を重んじる選択肢が正解になりやすい、という地図を持っておきましょう。

02価値の考え方:なぜ価値は「渡せない」のか

ITILで一番大事なのは、価値を「モノ」ではなく「受け取った人の実感」として扱うことです。ここを外すと、以降の談りがすべて空回りします。

2.1 価値は「実感」だから、提供者だけでは作れない

  • 価値は「知覚された(perceived)」便益です。同じものでも、受け取る人と状況で価値は変わります。
  • 例:オンライン英会話の「レッスン無制限プラン」。毎日受けられる学生には大きな価値ですが、週に1回しか時間が取れない会社員には割高なだけです。提供者が同じものを用意しても、価値は利用者の事情で決まります。
  • さらに、利用者が実際にレッスンを予約して受けなければ、価値は生まれません。これが value co-creation(価値の共創) の意味です。提供者は価値を「届ける」のではなく、消費者が価値を得られるように「手助けする」役割です。
  • だからITILは、提供者だけで要件を決めず、消費者を要件定義や設計に巻き込むことを勧めます。

2.2 outputとoutcome:「作ったもの」と「得られた結果」

output(アウトプット) outcome(アウトカム)
誰の観点か 活動した側 結果を得た利害関係者
問い 何を作ったか、何をしたか その結果、相手に何が可能になったか
社内研修の例 研修資料と動画、受講者数 受講者が新しい業務を一人でこなせるようになった
経費精算SaaSの例 申請画面、月次の集計レポート 経理の締め作業が3日早く終わるようになった
  • outputは「1つ以上の」outcomeを可能にする手段にすぎません。outputが完璧でも、outcomeが生まれなければ価値はありません。
  • 試験での見分け方:選択肢が「引き渡されたもの」を指していればoutput、「相手の状態の変化」を指していればoutcomeです。

2.3 サービスの本質は「コストとリスクの引き受け」

  • サービスの定義には「顧客が特定のコストとリスクを管理しなくて済むように」という一節があります。ここがサービスと「ただの購入」の違いです。
  • 例:社内のファイルサーバーをクラウドストレージに変えると、機器の購入費や故障時の交換というコストとリスクは提供者が引き受けます(removed=取り除かれる)。代わりに、月額料金や移行の手間、提供者の障害やサービス終了という新しいコストとリスクを負います(imposed=課される)。
  • 価値があるのは、「得られる成果+取り除かれるもの」が「課されるもの」を上回ったときだけです。外部委託の判断は、まさにこの天秤です。
  • リスクは提供者が全部引き受けるわけではありません。消費者も、要件をはっきり伝える、成功の条件(CSF)と制約を共有する、必要な自社の資源に触れられるようにする、という形でリスク低減に参加します。ここでも「共創」の考え方が通っています。

2.4 utilityとwarranty:「何ができるか」と「ちゃんとできるか」

  • utility=そのサービスは何をしてくれるのか(fit for purpose)。消費者の成果を後押しするか、制約を取り除くか。
  • warranty=それを、必要なときに、必要な量だけ、安全に、止まらずにやってくれるか(fit for use)。可用性・容量・セキュリティ・継続性。
  • 例:社内のAIチャットボット。社内規程を正確に答えられるのはutility。午前9時に全社員が一斉に使っても止まらず、個人情報を外に出さないのはwarranty。どちらかが欠ければ、社員は使わなくなります。
  • 試験での見分け方:「機能、用途、できること」ならutility、「稼働、性能、安全、復旧」ならwarrantyです。

03関係者と関係:「誰か」ではなく「どの役割か」で考える

ITILの用語は、人や組織に貼るラベルではなく、その場面で担っている役割の名前です。これを知っているだけで、関係者の問題のほとんどが解けます。

3.1 同じ組織が、提供者にも消費者にもなる

  • 社内情シスを例にすると、社員に対しては提供者です。しかしSaaSベンダーに対しては消費者です。そのSaaSベンダーも、クラウド事業者の消費者です。
  • この連鎖が service relationship model(サービス関係モデル)です。受け取ったサービスは自分の「資源」になり、それを組み合わせて次の相手に提供します。
  • だから、自分のサービスの品質は、上流のサプライヤーの品質に左右されます。サプライヤー管理や「パートナーとサプライヤー」の側面が重視されるのはこのためです。

3.2 customer・user・sponsorの見分け方

3つの役割は、「何を決める人か」で分けると覚えやすくなります。

役割 決めるもの 社内の勤怠管理システム導入でいうと
Customer(顧客) 「何が必要か」を決め、その結果に責任を持つ 人事部長が要件を決め、勤怠集計が楽になったかに責任を持つ
User(利用者) 決めない。実際に使う 毎日打刻する全社員(人事部長も社長も含む)
Sponsor(スポンサー) 「お金を出すか」を決める 予算を承認する管理本部長
  • 役割は兼務できます。個人で携帯契約する人は、3つを一人で担います。
  • 役割ごとに価値の感じ方が違います。スポンサーは費用対効果、顧客は業務課題の解決、利用者は使いやすさを気にします。ここが衝突するので、役割を特定しておく必要があります。
  • 試験の引っ掛け:「要件を決める」が出てきたらcustomer。「予算を承認する」ならsponsor。「契約を交渉する」もcustomer側の仕事です。

3.3 オファリングの3要素は「所有権」で見分ける

要素 見分けの問い 例(社員向けテレワーク支援サービス)
Goods(物品) 所有権が相手に移るか? 社員のものになるヘッドセットを配る
Access to resources(資源へのアクセス) 所有権は提供者に残り、使う権利だけ渡すか? VPNや社内チャットのアカウントを発行する
Service actions(サービスアクション) 提供者が何かをしてあげるか? 接続トラブルの問い合わせに答える
  • 貸与PCは迷いやすい例です。会社の資産のままなら「資源へのアクセス」、社員に譲渡するなら「物品」です。問題文で所有権が移るかどうかを確かめましょう。
  • 1つの製品から複数のオファリングを作れます(無料プランと有料プランなど)。製品=資源の組み合わせ、オファリング=それを相手向けに切り出して見せたもの、という関係です。

3.4 「提供」「消費」「関係管理」は誰の活動か

  • Service provision:提供者がやること。資源の管理、利用者へのアクセスの確保、約束した作業の実施。
  • Service consumption:消費者がやること。使うために自分の資源(PCや人員など)を用意し、実際に使い、依頼する。
  • Service relationship management:両者が一緒にやること。価値が生まれ続けているかを確かめ、調整する。
  • 「消費者にもやることがある」という点が共創の具体的な中身です。社員が新しいツールの使い方を学ばなければ、ツールがどれだけ良くても価値は生まれません。

044つの側面:「見落としを防ぐチェックリスト」として読む

4つの側面は、何かを始めるときに「この4つを全部考えたか?」と自問するためのチェックリストです。プロジェクトが失敗するときは、たいていどれか1つが抜けています。

4.1 なぜこの4つなのか

何かを届けるには、「誰が(人)」「何を使って(情報と技術)」「誰の力を借りて(外部組織)」「どういう流れで(仕事の進め方)」の4つが必ず要ります。この4つがそのまま4つの側面です。

側面 問い 欠けたときの典型的な失敗
Organizations and people 誰が、どんな役割と権限で、どんな文化の中で動くか ツールは入ったが「誰が更新するのか」が決まらず、半年で情報が古くなる
Information and technology どんな情報を扱い、どんな技術で支えるか 業務フローは整理したが、必要なデータが別システムにあり手で転記することになる
Partners and suppliers どの外部組織に、どんな契約で頼るか 社内の体制は整えたが、ベンダーのサポート時間が平日日中だけで、夜間の障害に対応できない
Value streams and processes 仕事はどういう順番で流れ、どこで価値が生まれるか 各部署は効率化したが、部署間の受け渡しで毎回3日待ちが発生する
  • 4つは「バランス」が大事です。1つを極めても、他の弱さは埋められません。最新のツールを入れても、使う人の役割と文化が変わらなければ効果は出ません。
  • 4つの側面は「個々のサービス」にも「SVS全体」にも当てはまります。小さな改善でも、組織全体の仕組みづくりでも使えるチェックリストです。

4.2 外側にあるPESTLE

  • 4つの側面は組織が自分で動かせるもの、PESTLEは自分では動かせない外部の力です。
  • 外部の変化は、たいてい複数の側面に同時に波及します。例:個人情報の規制が強まる(Legal)と、データの持ち方(情報と技術)、委託先との契約(パートナーとサプライヤー)、社員の研修(組織と人材)、申請の流れ(プロセス)をすべて見直すことになります。

4.3 問題文から側面を当てるコツ

問題文に出てくる言葉 当てはまる側面
役割、責任、組織構造、文化、スキル、リーダーシップ、採用 Organizations and people
データ、ナレッジ、ツール、アーキテクチャ、AI、クラウド、情報の保護 Information and technology
契約、外部委託、ベンダー、調達、サービス統合(SIAM) Partners and suppliers
ワークフロー、手順、活動の順序、統制、ムダの削減 Value streams and processes
  • 「プロセス」と「バリューストリーム」の違い:プロセスは「入力を出力に変える活動のまとまり」で、部分を表します。バリューストリームは「需要から価値までの一連の流れ」で、端から端を表します。バリューストリームを描くと、プロセスのつなぎ目のムダ(待ち、手戻り、二重入力)が見えます。

05SVSとバリューチェーン:組織を「部署の集まり」ではなく「価値を生む装置」として見る

5.1 なぜ「システム」と呼ぶのか

  • 組織図は「誰がどこに属するか」を示しますが、「需要がどう価値に変わるか」は示しません。SVSは後者を描くための図です。
  • 左から Opportunity(機会)とDemand(需要) が入り、中の仕組みを通って、右から Value(価値) が出ていく。この流れを妨げる最大の要因が、部署ごとに閉じた縦割り(silo)です。
  • 縦割りは部署だけでなく、プラクティスの間にも生まれます。例:障害対応チームと変更管理チームが情報を共有しないと、「この障害は昨日の変更が原因」と気づくまでに何時間もかかります。

5.2 機会と需要の違い

Demand(需要) Opportunity(機会)
誰から来るか 顧客・利用者がすでに欲しがっている まだ誰も求めていないが、やれば価値が生まれる
例 「申請書を電子化してほしい」という依頼 新しいAI機能で問い合わせの半分を自動回答できそうだ
  • どちらも、入ってきたものを全部引き受けるわけではありません。優先順位を付け、資源をどこに使うかを決めるのもSVSの仕事です。

5.3 5つの構成要素の「役割分担」

SVSの5要素を、会社を動かすときの役割にたとえると位置づけがつかめます。

要素 たとえると 問い
Guiding principles 迷ったときの価値観 どう判断すべきか
Governance 経営層による方向づけと監督 正しい方向に向かっているか
Service value chain 仕事の大きな工程表 何をすれば価値になるか
Practices その工程をこなすための道具と能力 どうやってやるか
Continual improvement 全体を毎日少しずつ良くする習慣 どうすればもっと良くなるか

5.4 バリューチェーンの6活動は「部品」であって「工程順」ではない

  • 6活動(Plan / Improve / Engage / Design and transition / Obtain/build / Deliver and support)は、上から順に進む工程ではありません。場面に応じて必要な部品を選んでつなぐものです。このつなぎ方が value stream(バリューストリーム) です。
  • 例:社員から「プリンターが印刷できない」と連絡が来たときの流れ。 1. Engage:問い合わせを受け付け、状況を聞き取る 2. Deliver and support:原因を調べ、ドライバーを入れ直して復旧させる 3. Engage:社員に直ったことを確認して閉じる 4. Improve:同じ問い合わせが多ければ、手順書を公開して自己解決できるようにする
  • PlanもDesign and transitionも登場しません。新しいサービスを作るバリューストリームなら、逆にPlan→Design and transition→Obtain/buildが中心になります。

5.5 「共通ルール」はなぜそうなっているのか

ルール 理由(このノートの解釈)
外部とのやり取りはすべてEngage 窓口がばらばらだと、顧客もサプライヤーも「誰に言えばいいか」分からず、情報が散らばるから
新しい資源はすべてObtain/build 購入や開発が各所で勝手に行われると、コストと契約と品質が管理できなくなるから
計画はすべてPlan 部署ごとの計画がばらばらだと、全体の方向と矛盾するから
改善はすべてImprove 改善が一件ずつ孤立すると、優先順位が付かず、成果も測れないから
  • 試験では「この活動はどれか」を問う問題が多く出ます。外部との接点ならEngage、作る・買うならObtain/build、品質・コスト・投入時期の期待を満たす設計と移行ならDesign and transition、というように、動詞で判別しましょう。

067つの原則:それぞれ「よくある失敗」への解毒剤

原則は、組織が繰り返してきた失敗を裏返したものだと読むと腹落ちします。「この原則がなければ何が起きるか」を一緒に覚えると、場面問題で選べるようになります。

原則 防ぐ失敗 その場面での口癖
Focus on value 手段が目的化する(作ること自体がゴールになる) 「で、それで誰が何を得るの?」
Start where you are 今あるものを全部捨てて一から作り直す 「まず現場を見た?使えるものはない?」
Progress iteratively with feedback 大きな計画を一度に進めて、最後に外れていたと分かる 「小さく出して反応を見よう」
Collaborate and promote visibility 密室で決めて反発を招く、状況が見えず優先度が伝わらない 「関係者を入れて、状況を見える化しよう」
Think and work holistically 自部署だけ最適化して、前後の工程が困る 「これを変えると、他のどこに影響する?」
Keep it simple and practical 例外を全部拾おうとして手続きが重くなる 「この手順、なくしたら誰か困る?」
Optimize and automate 非効率な手順をそのまま自動化して、非効率を高速化する 「まず細くしてから、機械に任せよう」

6.1 原則ごとの「誤解しやすい点」

  • Focus on value:価値を考えるのは新規プロジェクトの担当者だけではありません。日々の運用をする人も、自分の仕事が誰の価値につながっているかを知っているべきです。また、価値には理屈だけでなく感情(顧客体験)も含まれます。
  • Start where you are:「現状を全部認める」という意味ではありません。使えるものは使い、使えないものは変える。一から作り直すべき場合もあるが、それはまれ。また、現状は報告書より自分の目で確かめるべきです。数字だけを見ると、測り方そのものが人の行動を変えていることに気づけません。
  • Progress iteratively with feedback:「小さく速く」は「雑でよい」という意味ではありません。1回分の成果物には、使えるための要素がすべて入っている必要があります(MVPの考え方)。逆に、全体を完璧に理解してから動こうとすると、分析だけで終わります。
  • Collaborate and promote visibility:協働は「全員の賛成を得ること」ではありません。必要な人を、必要な役割で巻き込むことです。仕事の量、滞っている箇所、余力を見えるようにすると、「なぜこれを優先するのか」を説明しなくても伝わります。
  • Think and work holistically:組織は複雑なので、単純な状況向けのルールを当てはめるとかえって害になります。全体を見るには、関係者が適時に話せる仕組みと、端から端まで見える仕組み(自動化もその一つ)が必要です。
  • Keep it simple and practical:「簡単にする」は「手を抜く」ではありません。価値を生むものだけを残し、例外は個別に扱うルールを作ることです。簡単な手順ほど定着し、早く成果(quick win)が出ます。
  • Optimize and automate:順番が大事です。まず簡素化と最適化、その後に自動化。成果は自動化の前後で同じ指標を使って測ります。人の判断は、本当に価値を生む場面に取っておきます。

6.2 原則同士は「引っ張り合い」、「支え合う」

  • 支え合う例:「反復して進める」なら、各回に必要な要素をそろえるために「全体的に考える」必要がある。「価値に着目」すると、何を捨てるかが決まり「シンプルにする」ことができる。
  • 引っ張り合う例:「全体的に考える」と検討範囲が広がり、「シンプルにする」と衝突します。シンプルにした手順が最適とは限らず、「最適化」と両方を見る必要があります。
  • だからITILは「1、2個の原則だけ使うのではなく、毎回全部を見直して、その場面での重みを判断する」よう勧めています。

6.3 場面問題での選び方

問題文の「悪いところ」を探し、それを直す原則を選びます。

問題文にある症状 選ぶべき原則
既存の仕組みを調べずに全部作り直そうとしている Start where you are
半年かけて一度に公開しようとしている Progress iteratively with feedback
一部の部署だけで決めて、他部署が抵抗している Collaborate and promote visibility
開発の改善が、運用チームの負担を増やしている Think and work holistically
承認が5段階もあり、誰もその理由を説明できない Keep it simple and practical
手作業の手順をそのままRPAにしようとしている Optimize and automate(自動化の前に最適化)
新機能を作ったが、利用者が何を求めているか調べていない Focus on value

07ガバナンスと継続的改善:「誰が方向を決め、どう良くし続けるか」

7.1 ガバナンスとマネジメントは別物

  • ガバナンス(統治):「正しいことをやっているか」を見る。取締役会などの統治機関が担う。
  • マネジメント(管理):「やると決まったことを、正しくやっているか」を見る。各部門の責任者が担う。
  • ガバナンスは3つの動詞で覚えます。 1. Evaluate(評価):今の戦略や事業の組み合わせは妥当かを確かめる 2. Direct(指示):方針と戦略を決め、誰が責任を持つかを割り当てる 3. Monitor(監視):指示どおりに結果が出ているかを見る
  • この3つは一度きりではなく、状況が変わるたびに繰り返す循環です。一部の部門に権限を委譲してもよいが、全体の監督だけは統治機関が手放さない、というのがポイントです。
  • 試験の引っ掛け:「日々の運用の細かい判断」はガバナンスの仕事ではありません。ガバナンスは方向づけと監督です。

7.2 継続的改善モデルは「旅の計画」として読む

7つのステップは、旅行の計画と同じ順番です。そう考えると、なぜこの順番なのかが自然に分かります。

ステップ 旅にたとえると 飛ばしたときに起きること 社内の問い合わせ削減でいうと
1. What is the vision? 何のために旅をするのか 旅の目的が合わず、結局誰も満足しない 情シスがもっと価値の高い仕事に時間を使えるようにする
2. Where are we now? 今どこにいるのか 出発地が分からず、道のりも効果も測れない 月の問い合わせが400件、うち半分がパスワード関連
3. Where do we want to be? 今回はどこまで行くのか 目的地が曖昧で、他の人を説得できない 6か月で300件以下にする(SMARTな目標)
4. How do we get there? どのルートで行くのか 行き当たりばったりで失敗し、次の旅も信用されない セルフパスワードリセットをまず1部署で試す
5. Take action 実際に出かける — 導入し、周知し、進捗を測る
6. Did we get there? 本当に着いたか確かめる 「たぶん効いた」で終わり、教訓も残らない 件数は減ったか。この目標は今も意味があるか
7. How do we keep the momentum going? 習慣にして次の旅につなげる 元のやり方に戻り、改善が孤立する 全社に展開し、成果を共有して次のテーマへ
  • ステップ6は「進捗」と「価値」の2つを確かめます。目標は達成したか(進捗)、その目標は今も意味があるか(価値)。ここを分けて考えるのが大事です。
  • モデルは一方通行ではありません。必要なら前のステップに戻れますし、Agileでも従来型でも使えます。
  • 「改善」は3か所に登場するので混同しないようにしましょう。
  • SVSの構成要素としての継続的改善:組織全体の改善の仕組み
  • バリューチェーンの活動としてのImprove:日々の仕事の流れに組み込まれた改善
  • プラクティスとしての継続的改善:改善を進めるための能力と道具(CIRで管理、全員の責任)

08プラクティスを物語でつなぐ

プラクティスは34個ありますが、バラバラに覚えるとすぐ混ざります。そこで、ある会社で起きた架空の出来事を追いかけながら、試験に出るプラクティスがどうつながるかを見ていきます。

8.1 出来事:経費精算システムが月末に止まる

  1. Monitoring and event management:月末の午前、監視ツールが「データベースの応答が遅い」という警告(warning)を出す。まだ利用者に影響はない。やがて応答が限界を超え、例外(exception)に変わる。
  2. Service desk:同時に、社員から「申請画面が開かない」という連絡が続々と届く。サービスデスクは、すべての利用者にとっての入口です。
  3. Incident management:これは「計画外の中断」なのでインシデントです。目的は「原因を究明すること」ではなく、一刻も早く元に戻すこと。影響が大きいので主要インシデントとして扱い、アプリ、DB、インフラの担当が集まって一緒に調べる(swarming)。
  4. ワークアラウンド:サーバーを再起動すると復旧した。しかしなぜ遅くなったかは分かっていない。インシデントはここで終了。
  5. Problem management:過去の記録を見ると、同じ障害が3か月続けて月末に起きていた(problem identification)。分析すると、月末の集計処理が大量のデータを一度に読み込んでいた(problem control)。すぐには直せないので、「既知のエラー」として記録し、「月末は再起動で復旧」というワークアラウンドを共有する。
  6. Change control:恒久対策として集計処理を分割することにした(error control)。これは本番環境に手を入れるので「変更」です。初めての作業でリスクもあるので「通常の変更」として評価し、月末を避けた日程を変更スケジュールに入れる。
  7. Deployment management:修正したプログラムを本番環境に置く。まず一部のサーバーだけに入れて様子を見る(phased deployment)。
  8. Release management:全社員が新しい仕組みを使える状態にする。展開(置くこと)とリリース(使えるようにすること)は別のタイミングにできる。
  9. Service configuration management:どのサーバーに何が入っていて、どのサービスがどのDBに依存しているか。この情報(CIとその関係)があったから、最初の調査も影響範囲の評価も速くできた。
  10. Service level management:SLAでは「月の稼働率99.5%」と定めていて、数字は達成していた。しかし経理部は「月末に止まるなら意味がない」と満足していない。これが watermelon SLA(外が緑で中が赤)です。経理部と話し合い、「月末3営業日の稼働」を別の目標として加える。
  11. Continual improvement:最後に振り返り、「月末の負荷を事前に予測する」という改善案をCIRに登録する。

8.2 混同しやすいペアの見分け方

ペア 違い 見分けの問い
Incident と Problem インシデントは「起きている中断」、問題は「その原因」 今すぐ戻す話か、二度と起きないようにする話か
Incident と Service request インシデントは「壊れた」、要求は「いつものお願い」 計画外のことか、予定された通常業務か
Workaround と 恒久対策 ワークアラウンドは影響を減らすだけ、恒久対策は原因を取り除く その後も同じことが起きうるか
Change と Release と Deployment 変更は「手を入れることの許可」、展開は「本番に置くこと」、リリースは「使えるようにすること」 許可の話か、物を動かす話か、利用者に解放する話か
Event と Incident イベントは「意味のある状態変化」。すべてがインシデントになるわけではない サービスは実際に中断しているか
Service desk と Incident management デスクは「窓口」、インシデント管理は「復旧の進め方」 受け付ける話か、直す話か
IT asset と Configuration 資産は「お金の価値とライフサイクル」、構成は「サービスを作る部品とそのつながり」 台帳とコストの話か、依存関係の話か

8.3 変更の3種類は「リスクと急ぎ具合」で決まる

  • 毎回同じ手順でリスクが低い(例:社員のメールボックス容量を決まった範囲で増やす)→ Standard change。手順を作ったときに一度だけ評価して、あとは事前承認。
  • その都度評価が要る(例:集計処理の分割)→ Normal change。リスクが低ければ現場の責任者、高ければ経営層と、許可者を変える。
  • 今すぐやらないと危ない(例:攻撃されている脆弱性の緊急パッチ)→ Emergency change。評価と許可は省かないが、書類仕事を後回しにできる。
  • 試験の引っ掛け:「緊急の変更は許可不要」「標準変更は一度もリスク評価しない」はどちらも誤りです。

8.4 目的だけ問われるプラクティスは「何を守るか」で覚える

プラクティス 守るもの(一言で)
Information security management 事業に必要な情報
Relationship management 利害関係者とのつながり
Supplier management 外部に頼っている部分の品質と切れ目のなさ
IT asset management IT資産の価値、コスト、契約と規制の遵守
Monitoring and event management 「何かが起きたこと」に気づける状態
Release management 新しい機能を使えるようにすること
Service configuration management 構成情報の正確さと信頼性
Deployment management 本番環境への部品の移動

09ITIL 5で何が変わったか:「作る人」と「運ぶ人」の境目をなくす

ガイドブックの説明をもとに、ITIL 4との対応関係で整理します。細かい数値や資格要件は公式情報で確認してください。

9.1 変化の背景

  • アプリやSaaSでは、「製品を作ること」と「サービスとして提供すること」が切り離せません。リリースは毎週で、運用しながら作り続けます。
  • ITIL 4のSVCは「サービスの運用モデル」として作られ、製品開発の言葉(発見、設計、構築)とはやや距離がありました。ITIL 5は、開発と運用が同じ言葉で話せるようにした、と読めます。
  • もう1つの背景はAIです。AIが障害の切り分けや問い合わせ対応をし始めると、「誰が判断に責任を持つのか」を決めないと統制できません。

9.2 SVCの6活動とPSLMの8活動の対応(このノートの対応付け)

ガイドブックには対応表はありません。下は理解のためにこのノートで作った対応づけで、公式の対応ではありません。

ITIL 4 のSVC 近いPSLMの活動 変わったところ
Plan / Engage(需要をつかむ部分) Discover 市場ニーズと製品ロードマップを結びつける「発見」が独立した
Design and transition(設計の部分) Design 試作とUXを重視
Obtain/build Acquire / Build 「買う・採用する」と「作る」が分かれた
Design and transition(移行の部分) Transition 本番への安全な投入
Deliver and support Operate / Deliver / Support 「動かし続ける」「使えるようにする」「直す」が分かれた
Improve (PSLMの外、継続的改善として残る) —
  • 前半(Discover〜Build)は製品の言葉、後半(Deliver・Support)はサービスの言葉、TransitionとOperateがその橋渡しです。この構造さえつかめば、8つの名前は自然に並びます。
  • SVCと同じく、PSLMも「工程順」ではなく「部品」です。場面に応じて組み合わせ、バリューストリームを作ります。

9.3 変わらないもの:土台はITIL 4のまま

  • 価値と共創、outputとoutcome、utilityとwarranty、customer・user・sponsor、オファリングの3要素
  • 4つの側面とPESTLE、SVSの5要素、EDM、従うべき7原則、34プラクティス
  • つまり、このページの1〜8節はそのままITIL 5の土台になります。

9.4 新しく加わった考え方の「なぜ」

考え方 なぜ必要になったか(このノートの解釈)
Total Experience(CX+EX) 顧客だけでなく、従業員も後にデジタルサービスの利用者だから。従業員が使いにくい社内システムは、顧客対応の質にも影響する
XLA SLAを全部達成しても不満が出る「ウォーターメロン」への答え。利用者の実感そのものを合意の対象にする
6Cモデル 「AIを使う」だけでは大雑把で、どこに何を任せるかが決まらない。生成、選別、説明、推論、対話、調整という能力に分けると、バリューストリームのどこに使えるかが見える
ガイド付きの意思決定 中央の承認を待つと速度に追いつかない。判断の基準と範囲を決めて現場に任せ、統制は仕組みで担保する
3つのクラスター 34個をバラバラに学ぶのではなく、役割ごとに一緒に使うものをまとめた。運用の安定(MSF)、変更と資産の統制(PIC)、品質と関係(CAI)
  • クラスターは、このページの8.1の物語と重ねると覚えやすくなります。監視・デスク・インシデント・問題・要求がMSF、変更・展開・リリース・構成・資産がPIC、SLM・関係・サプライヤー・改善・セキュリティがCAIです。ちょうどFoundation試験で問われる15個と重なっています。

10理解度チェック:場面問題

このノート用に作った問題です。答えを選んだら、解説で「なぜ他の選択肢ではないのか」まで確かめてください。証拠になる節番号も付けています。

Q1. outputとoutcome

社内ヘルプデスクが「FAQページを100本公開した」。このうちoutcomeにあたるのはどれか。

  • A. 公開された100本のFAQページ
  • B. FAQの閲覧数
  • C. 社員が自分で問題を解決でき、業務の中断が減ったこと
  • D. FAQ作成にかかった工数
答えと解説を見る

正解:C。outcomeは「相手に生じた結果」です。Aは活動の成果物(output)、Bは活動の量を測る指標、Dはコストです。(→2.2)

Q2. コストとリスクの移転

自社のメールサーバーをやめてクラウドのメールサービスに移行した。「課されるリスク(risk imposed)」にあたるのはどれか。

  • A. 自社サーバーのハードウェア故障
  • B. クラウド事業者の大規模障害でメールが使えなくなること
  • C. サーバー管理者の退職
  • D. サーバーの保守費
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正解:B。AとCはクラウド移行で「取り除かれるリスク」、Dは「取り除かれるコスト」です。提供者に依存することで新たに生まれるリスクがBです。(→2.3)

Q3. utilityとwarranty

新しい勤怠システムは、打刻も残業申請もできる。しかし毎朝9時前後に重くなり、打刻に失敗する。不足しているのはどれか。

  • A. utilityのみ
  • B. warrantyのみ
  • C. utilityとwarrantyの両方
  • D. どちらも不足していない
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正解:B。「できること」はそろっている(utilityはある)が、必要なときに必要な量をこなせていない(容量と可用性=warrantyが不足)。どちらかが欠ければ価値は生まれません。(→2.4)

Q4. customer・user・sponsor

営業部が新しい顧客管理ツールを導入する。営業部長が必要な機能を決め、財務部長が予算を承認し、営業部長と営業担当者が毎日使う。営業部長の役割はどれか。

  • A. sponsorのみ
  • B. customerのみ
  • C. customerとuser
  • D. sponsorとuser
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正解:C。要件を決めるのでcustomer、自分でも毎日使うのでuserです。予算を承認していないのでsponsorではありません。役割は兼務できる、という点を確かめる問題です。試験では、問題文に書かれた事実だけで判断しましょう。(→3.2)

Q5. オファリングの要素

情シスが新入社員に「会社の資産のままのノートPC」を貸与する。これはどの要素か。

  • A. Goods
  • B. Access to resources
  • C. Service actions
  • D. Service relationship management
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正解:B。所有権は会社に残り、使う権利だけが渡るので「資源へのアクセス」です。社員に譲渡するならGoods。(→3.3)

Q6. 4つの側面

チャットボットを導入したが、「回答の元になるFAQを誰が更新するのか」が決まっておらず、半年で回答が古くなった。もっとも考慮が足りなかった側面はどれか。

  • A. Organizations and people
  • B. Information and technology
  • C. Partners and suppliers
  • D. Value streams and processes
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正解:A。誰がどんな責任を持つかという「役割と責任」の問題です。ツールやデータそのもの(B)に問題があるわけではありません。更新の手順がないと読めばDも関わりますが、「誰が」に焦点があるのでAです。(→4.1、4.3)

Q7. バリューチェーンの活動

新しいサプライヤーと契約の交渉をするのは、どの活動の役割か。

  • A. Plan
  • B. Engage
  • C. Obtain/build
  • D. Deliver and support
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正解:B。外部とのやり取りはすべてEngageを通ります。その契約に基づいて機器やサービスを実際に手に入れるのがObtain/buildです。(→5.5)

Q8. 従うべき原則

経費精算の承認が4段階あり、そのままRPAで自動化しようという提案が出た。もっとも適切な助言はどれか。

  • A. 反復して進めるため、まず1段階目だけ自動化する
  • B. 自動化の前に、各段階の承認が価値を生んでいるか見直し、不要なものを減らす
  • C. 現状の仕組みを活かすため、そのまま自動化する
  • D. 関係者全員の賛成を得てから自動化する
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正解:B。Optimize and automateは「まず最適化、その後に自動化」。Keep it simple and practicalも同じ方向を指します。Cは「現状から始める」の誤用、Dは「協働=全員の賛成」という誤解です。(→6.1、6.3)

Q9. インシデントと問題

同じファイルサーバーが毎週月曜の朝に止まり、そのたびに再起動して復旧している。「毎週止まる原因を突き止める」のはどのプラクティスの仕事か。

  • A. Incident management
  • B. Problem management
  • C. Service request management
  • D. Monitoring and event management
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正解:B。再起動で早く戻すのがインシデント管理、再発を見つけて原因を特定するのが問題管理です。再起動はワークアラウンドにあたります。(→8.1、8.2)

Q10. 変更の種類

新入社員のアカウントに、決まった手順で部署の共有フォルダの権限を付ける。低リスクで毎月繰り返している。これはどの変更にあたるか。

  • A. Standard change
  • B. Normal change
  • C. Emergency change
  • D. 変更ではない
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正解:A。低リスクで内容がよく分かっており、手順が文書化されているので標準変更です。利用者からの依頼として受け付けるなら、サービス要求の履行として扱われることもあります。(→8.3)

Q11. ウォーターメロン

SLAの指標はすべて達成しているのに、利用部門の満足度が低い。最初にすべきことはどれか。

  • A. SLAの目標値をさらに厳しくする
  • B. 利用部門と話し、彼らが実際に得たい成果と、それを測る指標を一緒に見直す
  • C. 満足度調査をやめる
  • D. 達成状況の報告を増やす
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正解:B。指標が顧客の成果を表していないのが原因です。SLMの情報源として「顧客との対話」が挙げられているのはこのためです。AやDは同じズレを強めるだけです。(→8.1、10)

Q12. 継続的改善モデル

改善施策を実行した後、「目標は達成したか」と「その目標は今も意味があるか」を確かめるのはどのステップか。

  • A. Where are we now?
  • B. Take action
  • C. Did we get there?
  • D. How do we keep the momentum going?
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正解:C。「進捗」と「価値」の2つを確かめるのがステップ6です。その後に、成果を定着させるのがステップ7です。(→7.2)

Q13. ITIL 5(ガイドブックの説明に基づく)

PSLMの活動のうち、製品開発とサービス運用の「橋渡し」にあたるのはどれか。

  • A. Discover と Design
  • B. Acquire と Build
  • C. Transition と Operate
  • D. Deliver と Support
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正解:C。前半が製品寄り、後半がサービス寄りで、その間をつなぐのがTransitionとOperateです。(→9.2)

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